原因の特定が解決のカギ
ヒトの身体に起こる様々な症状には必ず原因があります。
その原因を取り除くことで、症状は消失し解決します。
逆に言うと・・・
”原因と考えているものが正しくなければ、症状は消失することなく解決に至らない”
ということです。
ヒトの体内で起こる事象を肉眼で細かく確認するのは非常に困難です。
生きて動いているヒトともなれば、それはよもや不可能なことです。
したがって一般に出回っている症状の原因とされるものも、
ほぼ全てが仮説の域を出ていません。
これだけ世の中に難治症状が溢れている状況です。
全く別の可能性を考えるべきタイミングはとうに過ぎているのです。
否定されるべき原因
「諸説言われているが、はっきりとした原因は分かっていません。」
このような説明には好感が持てます。
しかし一部の医療人やテレビをはじめとした各メディアなどでは、
仮説の域を出ない理屈を、さも当たり前の情報のように垂れ流します。
おかげで情報が錯綜して「原因不明」であることが分からなくなってしまっています。
例えば、肩こり、腰痛、膝痛、関節痛などに対して服用するサプリメントや医薬品は、
メジャーな仮説を採用しています。
同じように施術所や病院などでもそのような説明をしている場合があります。
メジャーな仮説とは、言い換えれば ”長年かかっても解決に至っていない説” ということです。
はっきりとした原因が特定出来ていない以上、
一時的な変化やプラシーボ効果以外は無いと思っていた方がいいでしょう。
筋肉
何かと主役になりがちな筋肉ですが、
実際は筋繊維という単位で見る必要があります。
筋繊維は筋膜と呼ばれる結合組織に包まれています。
それが束になり、それがまた結合組織に包まれて束になり、
それがまた包まれて・・・
というのを繰り返して一般的な認識の「筋肉」になります。
では改めて筋繊維(骨格筋)のみの特徴を挙げてみたいと思います。
- 収縮力は非常に強力だが、縮むことしかできない。
- 引っ張られると切れやすい。
- 組織の修復スピードが超級。
- 瞬発力に優れるが、極端に疲労しやすい。
- 収縮は「単収縮」といって、脳からの刺激により一定出力で収縮が起こる。
持続的な収縮は、単収縮を連続することで行われる。 - エネルギーの消費量が多く、発熱量は断トツ一位。
ざっくりと以上の特徴を有している筋繊維ですが、
結合組織に包まれることでお互いの弱点を補い合っているということが分かります。
まるで鉄筋とコンクリートのような関係ですね。
そしてこの特徴から、死後硬直も体の動きを阻害するのも
筋繊維の作用ではないということも分かります。
何せ疲労しやすい上に、持続的な収縮は元々不得手で、引っ張られると切れる訳ですから・・・
ちなみに筋肉が簡単に切れないのは勿論、結合組織(筋膜)の存在があるからです。
そしてスポーツなどで行うウォーミングアップが
筋繊維を温める行為ではないということも分かります。
体の歪み
昨今しきりに ”原因” として言われている
「体の歪み」
ですが、
これもはっきり言います。
原因ではありません。
ストレートネックやら、反り腰なんて単語で納得してはいけません。
ヒトの体はそもそも自由に動くように出来ています。
それが結合組織の硬さにより、自由に動けず一定の形を呈する状態。
それが一般的に「体の歪み」と言われる状態なのです。
飽く迄原因は結合組織の硬さにあります。
膝の痛みを例に・・・
現代人の生活には様々な難治症状が取り巻いていますが、
一例として ”膝の痛み” について考えてみたいと思います。
「日常特別何もしていないけど・・・」
こういった場合、一般的には経年劣化などと判断されます。
経年劣化、いわゆる
「歳のせい」
というやつです。
では歳を重ねることにより、
身体を構成する組織はどう変化して膝の痛みをどう発生させているのでしょう?
実はこれ自体が既に謎なんです。(一応仮説はいくつか存在します。)
したがって、
「歳のせい」というのは一般的には「原因不明」ということなんです。
しかしCFMの研究では、歳を重ねるごとに進むデメリットが具体的になっています。
それは結合組織というものを考え直した際に見えてきた、
手付かずの膨大な可能性の中にありました。
ちなみに膝の痛みに対して
人工関節置換術のオペをすすめられることがあります。
これを行うことで本来であれば出来たはずの生活ができなくなる可能性があります。
オペをすすめられても、術前に必ず当施術所ご相談ください。
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